どうも体調がすぐれないと感じておられる方は
検査することをお勧めいたします
甲状腺の病気には、“甲状腺ホルモンのバランスに異常がある状態“と”甲状腺にしこり(腫瘍)ができた状態“の2タイプがあります。
甲状腺ホルモンは多すぎても少なすぎても体調が悪くなってしまいます。どうも体調がすぐれないと感じておられる方の中には、甲状腺ホルモンのバランスが崩れる病気がひそんでいることもあります。
また、健康診断などで偶然、甲状腺のしこり(腫瘍)が見つかるケースも増えてきました。このような症状のある方は、早めに専門的な検査を受けられることをお勧めいたします。
甲状腺は食べものなどに含まれているヨウ素を取り込んで甲状腺のホルモンを作り、血液の中に分泌するところです。
甲状腺はくびの前方、のどぼとけのすぐ下にあります。蝶が羽を広げたような形をしていて、重さ15g〜20gほどの小さな器官です。
病気がない状態ではやわらかく、触ってもよくわかりません。
甲状腺ホルモンは新陳代謝をよくすることで、体を活発に動かせよう働きかけます。また、成長や発達などにも関わっています。
甲状腺ホルモンは多すぎても少なすぎても体調が悪くなってしまいます。どうも体調がすぐれないと感じておられる方の中には、甲状腺ホルモンのバランスが崩れる病気がひそんでいることもあります。
バセドウ病 / 無痛性甲状腺炎 / 亜急性甲状腺炎 /
プランマー病 など
慢性甲状腺炎(橋本病) / 甲状腺手術の後 / アイソトープ治療の後 など
“できもの”には治療せずに様子をみても大丈夫な良性のものと、ほっておくと周りへ浸潤したり遠くの臓器へ転移したりする悪性のもの(=甲状腺の中にできる“がん”)があります。8割近くは良性のできものです。
甲状腺にできものがある場合にはまずエコー検査を行い、大きさによっては細い針を刺して細胞を採取する検査(穿刺吸引細胞診)を追加して、良性か悪性かの判定をすることが必要になります。
甲状腺嚢胞 / 腺腫瘍甲状腺腫 / 濾胞性腫瘍 など
まれに大きくなることや、がんを合併することもあるため、半年〜1年毎にエコー検査をして経過をみます。
乳頭がん(9割近くがこのタイプ) / 濾胞がん / 低分化がん / 髄様がん / 未分化癌 / 悪性リンパ腫 など
基本的には手術が必要になりますが、ゆっくりと進行することが多いため小さなものであればすぐに治療をせず慎重に様子をみることもあります。
他のがんと比べると治りやすいものが多く、専門施設での確実な手術が望まれます。当院では主に土谷総合病院をご紹介し、手術のサポートをさせていただくと共に、術後も長期にわたり責任を持ってフォローいたします。